牢獄機械文書群 日記
* Log *
2011 1 2 3 4 5 6 7 8
2010 12
author:
Mamiya
Midori
1985 -
19荒野へ
23帝国
25小休止
27会食
29風邪
2010*12 Decembro
19 - 22:26荒野へ Dezerton

18日の夕方、友達のオシキさんと神保町に行ったよ。めあては、石上和弘さんの個展 「荒野へ」 

窓から大きな牛の頭がこちらを見ていたよ。

photo

石上さんは静岡市在住の木彫作家。お父さんが牛を飼っているよ。アトリエの外には牛小屋があって、牛がたくさんいるよ。作品のモティーフにもよく牛が採用されるよ。一本の木から、なめらかで精緻な作品を制作するよ。リアリスティックな形態をファンタジックに変換してゆく感じが印象的だよ。

石上さんの展示を見るのは4回目。今回はインスタレーション的な作品があって、大きな牛の作品に乗ることができたよ。乗った牛は窓に向かってレールの上を走ったよ。

当日はクロージングパーティーで、キーマカレーとビールを手に、いろんな人と話ができたよ。とくに建築家の藤井兼祐さんのお話には興奮した。石上さんから自家製ヨーグルトをいただいたよ。みかんのジャムをいれて飲んだよ。とてもおいしかった。

帰りはオシキさんと居酒屋で小説やアートの話をしたよ。楽しい18切符の一日だったよ。


23 - 23:39帝国 Imperio

午後、友人の N 君と、静岡市で、演劇「帝国」を観た。(大岡淳さん作 / 劇団渡辺

劇場は寿町倉庫という場所だった。作品は、暗示をちりばめたフラグメントが続いてゆくという構成だった。 (後日追記予定)

架空の巨大国家「帝国」における様々な人物を描いた演劇作品。基本的に帝国での一場面がオムニバス的に展開される。幕間劇のように、道化師(大道芸人)三人組が登場し寓意的な会話をする。メインストーリーというものは(おそらく)ないのだが、一つ一つの場面に連想的な繋がりのある語彙があらわれる。

僕自身の小説の構成と近いところもあり、わりと自分の小説に照らしながらいろいろと考えた。

 N 君とはそのご様々な話をした。その中で僕の小説観の話をした。僕はそうした話はあまりしないし、無視されることも多いのだが、今日は話せて良かったと思う。


25 - 02:00小休止 pauzering

友達の A さんがしばらくぶりに旅から帰ってきた。「予定がないならご飯に行こう」と連絡があったので、2時間ほど食事をした。

A さんから二つの奇妙な寒村の話を聞いた。その場所は対になっていて、あの世とこの世の境にあると信じられているらしい。

土産の品とともにブルーナの本をくれた。僕はブルーナやウンゲラーが好きなので大変嬉しかった。

photo

ウォッカとワインを立て続けに飲まされた飲んだせいか、家に帰ると 2時間ほど眠ってしまった。自分で設定している睡眠制限時間はあと 1時間。あす電車の中で寝ようと思う。これから 15時30分まで仕事をするつもりだ。きのう N 君と買ったハーブティーと、フリスクがあれば、なんとか頑張れるだろう。


27 - 01:19会食 bankedo

25日の夜、文芸批評家の坂上秋成君に誘われて忘年会に参加した。坂上君と彼のすばらしい友人たちとともに鍋を囲み、楽しい時間を過ごすことができた。澄明な心をもった気持ちの良い人たちばかりだった。

はしごをして、午前九時くらいになると、みんなが疲れきってテーブルに突っ伏したりしてしまっていたので、解散することにした。迎え酒にもう少し飲もう、と坂上君を誘ったが、「いや……帰らせてくれ……」と、げっそりした顔で断られてしまったので、小田急線に乗って家に帰った。

帰ってからすこし書いていたが、いつの間にかうとうとと眠ってしまった。夢の中でもキーボードを叩いていた。幾ら打鍵しても疲れないキーボード、というものを手に入れて、有頂天になって書いていたが、目が覚めると勿論、そんなキーボードは存在していなかった。

しかし、ともかくも目の前のキーボードを打鍵するしかない。今年は正月を楽しむことはできなそうだ。無論ストイックな感情ではなくて、作り上げてしまいたいという単純素朴な動機から。

とりあえずきょうは朝まで制作をして、坂上君からもらった『週刊読書人』を読んでから昼寝をしようと思う。忘年会で O 君から聞いた方法であり、15分間の昼寝をすると元気が回復するそうだ。


29 - 12:09風邪 malvarmumis

どうやら一気に疲れが出たらしく、ひどい風邪を引いてしまった。27日の昼から発熱と咳に悩まされ、しかしまあ何とかやっていけるだろうと、電話で打ち合わせをしたり、読書会のメールを書いたりしていたが、ついにダウンしてしまった。たしか、きのうは一日やすんでいたと思う。

どうも僕の変な性格で、忙しいとか体調が悪いとかいった文言を人に伝えることに大きな抵抗があり、自覚していないところで無理をしてしまったようだ。いろいろな要因から、くずおれてしまったし、咳で眠れなかった。

今日になって回復してきた。すこし衰弱気味だが、何とかなるだろう。しかし久々にひどい風邪をひいたなと驚いた。いま思えば笑い話だが、いつか、蕁麻疹が出て全身が火傷のように痛んで一睡もできなかった翌日に、ただ雑談のためだけに東京までの早朝の電車に乗ったことがあり、僕自身の無茶な性格というか、向こう見ずな性質を変えていかなければならないなと感じた。(それはさっき坂上君から電話で指摘されたことでもある。)

そんな中、編集者の H さんから宅急便で本をいただいた。丁寧な手紙が添えられていて、僕は人に恵まれていると実感した。すこし休んでから返事を書こう。

今日もまだ咳は出るけれど、仕事を頑張って再開しようと思う。僕だけでなく、多分、みんなが実際、そんな感じなんだろう。僕が特に頑張っているわけではないはずだ。もう少し強くならなければいけないなと感じた。


↑TOP 1→
inserted by FC2 system